日本古来の色を調べてみよう 秋編

日本には古来より美しい名前の付いた伝統色があります。

昔の人は襲装束での配色美や、山紫水明との調和を楽しんだりしていました。

色にもこんなに美しい文化があります。

そこで今日は、平安時代の女性が生み出した襲装束の配色で秋の伝統色を紹介していきたいと思います。

 

秋の配色

9月9日の重陽の節句頃から秋の気配を意識するようになります。重陽の節句が菊の節句と言われることから、秋の色には「菊」が付く色が多くあります。

 

萩重

表地に中紫(RGB:105,39,85)、裏地に中二藍(RGB:118,61,113)を合わせ、萩の花の重なりを表しています。

女郎花

表地に経青緯黄(219,230,40)、裏地に中青(45,84,52)を合わせます。

表地の黄色は花の色を、裏地の緑がかった青は茎や葉を表しています。

女郎花は下記のような小さな可憐な花です。この花を表現するような色合わせになります。

この女郎花、昔から和歌によく詠まれています。

万葉集より 「手にとれば袖さへ匂ふ女郎花 この白露に散らまく惜しも」

 

小栗色

表地に秘色(165,213,191)、裏地に淡青(41,144,94)の配色で、未熟な小栗を表します。

秋の配色といっても、まだまだ栗の実が落ちるほど秋が深まっていない時期の配色ですね。初秋といったところでしょうか。

 

紅菊

表地が中紅(201,9,38)、裏地が中青(45,84,52)の配色。

紅色の菊と緑の茎と葉を表します。

洋服で考えるとなかなか合わせにくいですが、不思議なことに着物にするとマッチする色合いです。

昔の菊は白と黄色しかなかったため、後世に生まれた配色とも考えられています。

 

葉菊

表地に白(252,250,245)、裏地に紺青(14,27,63)の配色で、白い菊の花と緑の茎と葉を表しています。

緑と言っても、実際は濃紺に近い色です。

 

九月菊

表地に白(252,250,245)、裏地に中黄(255,239,32)の配色です。

重陽の節句を表した配色です。

単純に黄菊の様な名前でもよさそうですが、九月菊と季節感を盛り込んだ名前から当時の人の雅な心がうかがえます。

 

今日は、秋の配色を少しだけ紹介しました。

ほんの少しだけですが、気づくことがあると思います。そう、植物の色合いを配色で表しています。

昔の人は、着るものにさえ自然美を取り入れていました。風流ですよね。

 

さて、明日は、冬の配色を紹介しようと思っています。

冬は植物が枯れ、生き物たちは春まで深い眠りに入ります。

色のない季節に突入しますが、昔の人は一体どんな配色を考えていたのでしょうか・・・

 

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